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第16号(2008年1月)
JBoss

記事:新たな変革期を迎えるサーバサイドJavaの技術

〜 JBoss Enterprise Application Platform 4.3 〜


最近サーバサイドJavaの世界でも企業統合の話が目に付きます。
レッドハット社がJBoss社を買収したのが2006年。そして2008年1月、Oracle社がBEA社の買収を決定し一つの歴史が幕を閉じようとしています。
BEA社のWebLogic Serverが今後どのように市場に出てくるかは気になる所です。サーバサイドJavaを牽引してきた巨星が消えるのか、またはOracle社のもとで生きつづけるのでしょうか 。

このようなアプリケーションサーバ市場ですが、サーバサイドJavaの新しい波がまた起こっています。Java EEのバージョン5実装が揃い始め、新しいアーキテクチャが浸透しつつあります。サーバサイドJavaが現在の様々な企業システムを支えていることは既知の事実です。もちろん、沢山のミドルウェア技術がありますが、最もポピュラーであり技術的にもオープンであるのがJavaではないでしょうか。

●レッドハット社のミドルウェアソリューション
レッドハット社はLinuxの会社からミドルウェアも提供する会社に変わりました。オープンソースカンパニーとして多くのミドルウェアレイヤのソリューションを提供しています。
  • JBoss Enterprise Platforms
    • JBoss Enterprise Application Platform
    • JBoss Enterprise Portal Platform
    • JBoss Enterprise SOA Platform
    • JBoss Enterprise Data Services Platform
    • JBoss Enterprise Communications Platform
  • JBoss Enterprise Frameworks
    • JBoss Hibernate
    • JBoss jBPM
    • JBoss Rules
  • JBoss Operations Network
  • JBoss Developer Studio
これらのソフトウェアはほとんどはJavaで実装されています。そういう意味では現在レッドハットはLinuxとJavaの二つの顔を持っています。

コアプロダクトはJBoss Enterprise Application Platformです。1999年にEJBコンテナの実装として登場して以来徐々に市場に広まっていったオープンソースアプリケーションサーバJBoss Application Serverのレッドハット版がJBoss Enterprise Application Platformになります。レッドハットが提供するすべてのJBoss Enterprise PlatformsはJBoss Enterprise Application Platformで動作します。

JBoss Enterprise Portal Platformはポータルアプリケーションの構築のためのポートレットの開発/管理のフレームワークセット、JBoss Enterprise SOA PlatformはService Oriented Archtectureを実現するためにEnterprise Service Bus(ESB)のJBoss ESBを中心としBusiness Prosess Managiment(BPM)ソフトウェアであるJBoss jBPMとルールエンジンのJBoss Rulesの組合わせたプラットフォームです。

変わり種としてはJBoss Enterprise Data Services PlatformとJBoss Enterprise Communications Platformがあります。JBoss Enterprise Data Services Platformは複数データソースを1つのビューに統合してアクセスすることが可能なソフトウェアです。JBoss Enterprise Communications Platformは通信業界向け標準仕様JAIN(Java APIs for Integrated Network) SLEE(Service Logic Execution Environment)を実装したサービス実行エンジンです。

このように様々なレイヤの企業レベルのプラットフォームを提供しています。そして驚くことはこれらのソフトウェアのライセンスはLGPLでありサブスクリプションの購入だけで利用できるのです。レッドハット版ではこれまでのオープンソースソフトウェアの企業システムでの利用の不安を解消します。
以下がJBossサブスクリプションの主なメリットになります。
  • エンタープライズレベルの24時間サポートを受けて頂くことが可能です。
  • JBoss Enterprise Platformsは広範囲に及ぶ試験を行ってからリリースされます。
  • 頻々なバージョンアップのジレンマから解放されます。
  • コンポーネントごとのライブラリバージョンに依存した不整合がありません。
  • 安定したバージョンを長期にわたり安心してご利用いただけます。
そして今後はRed Hat Enterprise LinexとJBossの組み合わせによるメリット、ソリューションも提供できることでしょう。

それでは、JBoss Enterprise Application PlatformとJBoss Developer Studioのトピックを今回は説明しましょう。

● JBoss Enterprise Application PlatformとJBoss Developer Studio
現在レッドハットはアプリケーションサーバであるJBoss Enterprise Application Platform 4.3をリリースしています。JBoss Enterprise Application PlatformにはJ2EE 1.4のフルスペックに加えて、JSF 1.2、EJB 3.0とJPA 1.0がすでに利用可能になっています。

これまでのASFのStrutsやSpringという非標準の開発からJavaスタンダードに移行することが可能です。また、Java SE 5.0ではアノテーションの利用ができるようになりました。EJB 3.0ではこのアノテーションを最大限活用しこれまでのEJBでは信じられないほどの簡単な開発を実現しています。JSF 1.2はJava EE初のWebコンテナフレームワークです。イベント駆動型開発を可能にし画面のイベントに連動した形での設計/開発を実現します。

そして、JSF 1.2とEJB 3.0の容易な結合とアプリケーション会話情報制御からの解放を可能にするSeam 1.2がJBoss Enterprise Application Platformには含まれています。Seam 1.2はJava EE 6.0に含まれる予定のWeb Beansの元になっているフレームワークです。Seamのメリットは実際に利用していただけると理解していただけるでしょう。Seam 1.2もアノテーションを最大限活用しており、JSF 1.2、EJB 3.0とSeam 1.2の組み合わせであれば完全なアノテーションプログラミングが可能になります。

長期にわたり利用されてきた実績をもとに企業レベルでの性能、信頼性と安定性を兼ね備えています。シンプルなアーキテクチャによる軽量なアプリケーションサーバでありながらも並列構成によるリニアなスケールアウトとクラスタリング機能による耐障害性も十分考慮されています。

新たに登場したJBoss Developer StudioはこれまでのJava EEの開発をよりシンプルに変えてくれます。特にJSF 1.2、EJB 3.0とSeam 1.2の組み合わせで力を発揮します。プロジェクトを新規作成するとテンプレート生成機能で必要なファイルが自動生成されます。開発者はJSFの画面とビジネスロジックであるEJB 3.0、JPA 1.0を含むSeamコンポーネントの開発に注力することができます。O/RマッピングフレームワークのJBoss Hibernateとも統合されておりデータソースと接続してデータベーステーブルからリバースでオブジェクトを生成することが可能です。またJSPのタグライブラリであるJBoss Richfacesが含まれており、Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)と統合されたリッチなビューを簡単に作成することができます。

●まとめ
企業システムで求められる幅広いソリューションをオープンソースのメリットを最大限に生かして製品として提供する、それがレッドハットであり JBossの技術です。企業システムを構築するにあたりミドルウェアは欠かせないものとなっています。サーバサイドJavaの技術も新しい変革期に来ています。今こそ再度ミドルウェアの意義をコスト面でも再考してみてください。レッドハットはLinuxとともにJavaのソリューションも自信を持って提供いたします。これからのJBossに注目してください、必ず皆様のお役に立つ場面が来ると確信しています。

レッドハット株式会社/ニュースレター編集部